10月に入り、設備メーカー、建材メーカー各社の値上がりが顕著になっています。
長引くコロナ禍、さらに2022年2月に起きたウクライナの問題などが原因で、原材料価格が高騰し、メーカーの値上げへと繋がっています。
原材料の価格高騰の3つの原因
原材料の価格高騰の主な原因は、次の3つが挙げれらています。
ウッドショック
需要の点から見ると長引くコロナ禍により、外出が制限されたこと、リモートワークなどで家にいる時間が増えました。長い時間を過ごす自宅をより良い環境にするためか、国内外で住宅需要が増加しました。
中国やアメリカなどが木材を大量購入した結果、木材不足に陥りウッドショックが発生しました。
木材は、生産に年数を要するため、急な需要の増加に対応できない側面があります。今回も需要に対し、供給が間に合わない状況が続きました。
アイアンショック
こちらもコロナ禍における住宅需要増加や、コンテナ不足が原因で起こりました。
鉄は、建材と住宅設備両方に影響があるので、こちらも価格高騰の大きな要因となりました。
オイルショック
ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、ロシア産の原油が輸入されなくなりました。各国で原油不足が生じ、それが原油が使われている建材などの価格高騰にも影響しました。
これらに加え日本の円安が拍車をかけ、原材料価格の高騰へと繋がりました。
実際にどれくらい値上がりされるか?
木材の値上がり
まず、輸入木材に関してはこれまでの3~4倍程度値上がりしています。
国内産の木材についても2倍程度の値上げがされています。
住宅設備の値上がり
さらに、住宅設備の値上げ率に関しては、5~40%もの値上げがされています。
具体的に見てみると、次の通りです。
キッチンやトイレ、バスルームなどを取り扱うLIXILでは、トイレ 2~14%、キッチン5~10%、ユニットバス5~24%、水栓金具4~19%など TOTOでは、ユニットバス、独立洗面台などが2~20%の値上がりです。
内装材では、壁紙クロスや床材を取り扱うサンゲツが、7~12%の値上がりです。
各社が10月初旬より一斉に値上げに踏み切っています。
インテリア商品を扱うサンゲツでは、今年に入り3回目の価格改定となるそうです。
これからも値上がりが続く可能性もあります。
今後の住宅事情について
現在は価格高騰真っただ中、メーカーやリフォーム業者、管理会社などから悲鳴があがっていて、各社ともギリギリのところでなんとか調整をしている状況です。
将来この状況がどうなるかはわかりませんが、新型コロナによる混乱が解消され、徐々に価格が落ち着いてくることを願うばかりです。