2019年7月5日より、方南町駅~池袋駅の直通運転がスタートしました。
2016年4月に発表された「東京メトロプラン2018」では2019年度(2020年3月まで)に実施する計画でした。
実際には2019年1月に方南町駅のホーム延伸工事完了により、当初の予想よりも早く実施されたようです。
直通運転が実施されることにより、乗り換えによる混雑が緩和されると期待されています。
(出典:東京メトロのデータを基にグラフ化)
今回は、丸ノ内線の変化をみながら、不動産投資で知っておきたい3つのポイントについてもお話しします。
- 旅客鉄道の延伸により利便性が向上し、乗客数が増えるだけでなく、通勤や通学で利用する人が増える。
- 駅を利用する人が増えることにより、住居などの需要が高くなる。
- 駅の周辺環境を知っておくことで、不動産投資の対象になるか判断できる。
方南町駅の周辺の変化
ダイヤ改正により、方南町駅から丸ノ内線本線への直通運行本数は、平日列車本数209本のうち68本です。
この本数を見る限りは、路線全体の輸送改善を目的に進められた計画のように感じます。
しかし、方南町駅が座って通勤・通学できる始発駅になったことは今後、不動産業だけではなく他業種にも注目されていくと考えられます。
また、地価と路線価を見てみると、地価、路線価ともに上昇傾向です。
特に2017年以降は路線価の上昇率が高くなっています。
(出典:国土交通省および東京都統計局のデータを基にグラフ化)
方南町駅のある杉並区は、住居系地域が約85%で落ち着きのあるエリアです。
さらに緑被率は23区内で3位の約22.2%で住環境としての魅力があります。
(出典:平成24年度杉並区みどりの実態調査報告書)
不動産投資の視点で見る方南町駅
直通運転開始により方南町駅は実用的な始発駅になり、駅自体の注目度も上がります。
それに伴って賃貸需要が高まることは容易に予想されます。
2019年8月現在では、駅前に298戸の分譲マンションが建築中です。
都心へのアクセスが良くなることで、ファミリーだけでなく単身者の賃貸需要が見込まれます。
しかし杉並区はワンルームの指導要綱により、今後は新築のワンルームを建てるのが難しくなっています。
中古物件の需要が高まることから、価格の上昇も考えられますが、賃料も同時に上昇しますので、充分な家賃収入が見込めそうです。